経営

飲食店の客数を上げる3つの方法【客数=席数×回転数×客席稼働率】

新米店長

客数が減って困ってるよ。。
どうやったら客数って上がるの?

こういった疑問にお答えします!

本記事の内容

客数を増やすために、、

  • 席数を増やす方法
  • 回転数を上げる方法
  • 客席稼働率を上げる方法

上記の3つを深掘りします。

プロフィール

筆者の飲食経験
・アルバイトで4年勤務
・社員として7年勤務(ほとんど店長)
・オープンから2年赤字だった店舗を赴任して2ヵ月で黒字化
・月売上1,200万円と800万円の2店舗を店長兼任
・現在の職場では史上最速3ヵ月で店長に昇進
・「アパレルメーカー→飲食→IT→飲食」と転職を3回経験

まず大前提として押さえてほしいのが、

売上=客数×客単価です。

さらに客数を分解すると、

客数=席数×回転数×客席稼働率です。

詳しくはコチラの記事をどうぞ。

売上を上げるには、客数を増やすか客単価を上げるしかないです。

簡単に言うと、

  • 席数を増やす
  • 回転数を上げる
  • 客席稼働率を上げる
  • 客単価を上げる

以上が売上アップにつながります。

今回は④客単価を上げる以外の、客数を増やす方法を深掘りしていきます。

①席数を増やして客数を上げる方法

正直ここは一番難しいです。。。

改装するならまだしも、いきなり席数は増やせませんよね。

テーブルと椅子をぎちぎちに詰める手もありますが、混雑感が売りの居酒屋でもない限りお客さんの満足度は下がるでしょう。

外売りができる店なら、外にテラスを出すのはいいと思います。

あとできる手とすれば、テーブルの配置を変えることです。

テーブルの配置を変えて、椅子を1個増やすだけでも長い目で見れば売上は変わってきます。

今一度無駄なスペースがないか、テーブルの配置は正しいか確認してみてください。

②回転数を上げて客数を増やす方法

回転数とは、1日にその椅子を何人のお客さんが使ったかです。

30席のお店で90人のお客さんが来店した場合、3回転したことになります。

業種によって回転数は大きく変わります。

回転数業種
1〜2回フレンチ、高級イタリアン、日本料理、割烹、居酒屋、焼肉店など
2〜10回レストラン、食堂、喫茶店、カフェ、ラーメン屋など
10回以上牛丼屋、立ち食いそば、ファストフードなど

牛丼屋や立ち食い蕎麦屋などの業態は10回転以上、フレンチや割烹屋など高級店では1回転だけとかも珍しくないです。

パッと食べてパッと帰る店は回転数が多く、ゆっくり過ごす店は回転数は低くなりますね。

ゆっくり過ごす店で回転率を重視しすぎると、逆にお客様満足度が下がってかえって売り上げが落ちる可能性が高いです。

高級で居心地が良い店は客単価を上げる方にフォーカスした方がいいです。

なので平均客単価が低い店ほど回転率が重要です。

具体的な回転数を上げる方法は以下です。

時間制を取る

レストランや居酒屋、カフェなんかに有効です。

時間を決めてご利用いただくことで予約の管理もしやすくなります。

店によりますが、2時間制を利用している店舗が多いです。

混雑する時間帯だけ(居酒屋だと金土日)時間制にするのもありです。

提供スピードを上げる

飲食店において、提供スピードは準備で8割決まると個人的には思います。

仕込み、盛り置き、解凍などよく出るものは事前に必ず準備しておきましょう。

またオペレーションの効率化を極限まで考えることも重要です。

食材、備品の配置も今一度見直してみてほしいです。

効率化を図るアイテム(100均でけっこう売ってます)も何か良いものがないか探してみてください。

従業員の教育も必須です。

スタッフのスキルに左右されるので、教育に時間を割いて自分がいなくても回る店舗を目指してほしいです。

さらに言えば、お客さんの注文する料理を事前に把握できれば強いです。

常連さんが必ず注文するものや、高確率で出るメニュー(王将の餃子など)をすぐ出せるようにすれば提供スピードも上がるし、満足度も高まります。

片付け(バッシング)を素早く行う。

バッシングってけっこう時間かかりますよね。

いかに早く終わらすかによって回転数も変わります。

おすすめは中間バッシングをこまめに行うことです。

お客さんが食べ終わった食器などを途中で下げるやつです。

テーブルもすっきりして満足度も上がるし、一石二鳥です。

注文、会計時の時間短縮

食券がなぜあるか?

それは注文を取る時間と会計時間を短縮できるからです。

他にもセルフオーダーやセルフ会計も流行ってますよね。

人件費も抑えられます。

注文時のお客さんとのコミュニケーションは大事ですが、回転数重視ならセルフオーダー導入はおすすめです。

居心地をあえて良くしない

あえて硬い椅子を使ったり、狭いテーブルを使うことで長居するのを防ぐのです。

立ち飲み、立ち食いなんかまさにそれです。

早いテンポのBGMを流すと滞在時間短くなるという研究結果もあります。

ただやりすぎると満足度下がるので注意必要です。。

メニュー数を限定する

メニュー数を限定することで、選択肢が狭まり注文までの時間が短くなります。

さらに調理の準備もしやすく、提供までの時間が短縮されるので一石二鳥です。

結果、回転数が上がります。

1人客を増やす

1人客は複数人に比べて滞在時間が短い傾向にあります。(カフェで1人で勉強する人は別ですが...)

特に居酒屋などはなかなか1人で入りにくいので、「1人客大歓迎!」と店頭にデカデカと書くのもありでしょう。

また1人客専用クーポンを発行するのもありです。

テイクアウトを導入する

現在テイクアウトを取り入れていない店の方が少ないと思いますが、テイクアウトはかなり有効です。

まず席数関係ないですからね。

お持ち帰り、デリバリー(UberEatsや出前館など)をどんどん活用してください。

新米店長

提供スピードを上げる、
片付け(バッシング)を素早く行う、
テイクアウトを導入する、
あたりはどの業種でも有効だね。

③客席稼働率を上げて客数を増やす方法

客席稼働率とは、客席が実際にどれくらい稼働しているかを表す指標です。

例えば、4人用テーブルが5個あった場合、4人×5個=20人のお客さんがいれば客席稼働率100%となります。

しかし全席が使われることはけっこうまれで、全席2人ずつ座った場合、2人×5個=10人で、客席稼働率は50%となります。

客席稼働率は飲食店全体で65%〜70%程度と言われています。

具体的な客席稼働率を上げる方法は以下です。

適切な座席数の配置

牛丼屋やラーメン店、カフェなど、1人客が多めの業種なのに、4人テーブルばかりの配置だとどうでしょうか?

1人で4人テーブルを独占してしまい、客席稼働率は下がってしまいます。

1人での来店が多い業種ならカウンターや2名席の配置を増やすことで客席稼働率を上げることができます。

逆にファミレスや居酒屋などグループ客が多い場合は、4名席やそれ以上の席を用意することで客席稼働率を上げることができます。

さらに言うと、動かせる2名席を多めに作ることで少人数にも対応できますし、大人数が来た時もテーブルをくっつけることで対応できます。

臨機応変に対応できるテーブル配置が、客席稼働率に大きく影響してきます。

相席をお願いする

業種によりますが、相席をお願いすることで客席稼働率が大きく変わります。

客単価が高く回転数が少ない店だと満足度が下がるので注意が必要です。

高級フレンチに行ったのに相席だと「まじか。。」ってなりますよね。

経験上、1人客は相席をあまり気にしない人が多いです。

会話もしないしスマホいじる人が大半ですからね。

また相席をウリにして新たな出会いを提供する店なんかもあります。

新米店長

うちは相席します!
彼氏彼女ができたり、新たなビジネスチャンスが生まれるかも!

みたいな感じで相席を推奨してる店です。

客席稼働率を上げれるし、付加価値をつけることもできるので一石二鳥ですね。

また、「相席した場合ドリンク1杯サービス!」とかあるとお客さんの満足度も上がります。

注意点

相席は必ず入店時にお伝えするようにしてください。

「相席をお願いする場合がありますが大丈夫ですか?」みたいな感じです。

いきなり相席にされるとクレームにつながる恐れがあります。

彼女といい感じにごはん食べてたのに、いきなり知らないおじさんが横に来たら嫌ですよね。

移動をお願いする

混雑時やむなく4名席に1人を通すときがあると思います。

しかしそのあと1人席が空いて、4名客が来たらどう考えても移動してほしいですよね。

売上を取るためにもお願いしちゃいましょう。

こちらも入店時に、

新米店長

混雑時お席の移動をお願いすることがありますが大丈夫ですか?

と一言伝えるだけでスムーズにいきます。

こちらも業種によっては満足度が下がるので、注意が必要です。

まとめ

今回の内容は以上となります。

いろいろ書きましたが、業種によって導入したほうがいい部分、あえて導入しない方がいい部分があります。

ご自身の業種にあったものを取り入れて、試行錯誤してみてください。

客単価が低めのお店、あまりかしこまっていないお店はすべて取り入れることをおすすめします。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

今回のまとめ

  • 客数=席数×回転数×客席稼働率
  • 席数を増やす
  • 回転数を上げるには、
    • 時間制を取る
    • 提供スピードを上げる
    • 片付け(バッシング)を素早く行う
    • 注文、会計時の時間を短縮する
    • 居心地をあえて良くしない
    • メニュー数を限定する
    • 1人客を増やす
    • テイクアウトを導入する
  • 客席稼働率を上げるには、
    • 適切な座席数を配置する
    • 相席をお願いする
    • 移動をお願いする

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