経営

飲食店の客単価を上げる方法【結局オススメが最強】

新米店長

客単価ってそもそも何?どうやって計算するの?

なんで客単価を分析したほうがいいの?

どうやったら客単価って上がるの?

こういった疑問にお答えします!

本記事の内容

・客単価の定義と計算方法

・客単価を分析するメリット

・飲食店の客単価を上げる方法

プロフィール

筆者の飲食経験
・アルバイトで4年勤務
・社員として7年勤務(ほとんど店長)
・オープンから2年赤字だった店舗を赴任して2ヵ月で黒字化
・月売上1,200万円と800万円の2店舗を店長兼任
・現在の職場では史上最速3ヵ月で店長に昇進
・「アパレルメーカー→飲食→IT→飲食」と転職を3回経験

そもそもの大前提として、飲食店の売上を上げるには

客数を増やすか、客単価を上げるしかないです。

客数を増やす方法はこちらの記事で紹介しているので、ご参照ください。

今回は客単価を深掘りしていきます!

この記事を読めば客単価の理解が深まり、売上を上げるために実際に行動すべきことが見えてきます。

それではスタート!

客単価の定義と計算方法

客単価の定義とは、「お客さんが一度来店したときに支払う平均金額」です。

要は1回の食事で1人あたりどれくらいお金を使うかということですね。

客単価の計算方法は、

客単価の計算方法

客単価=売上÷客数

1ヶ月の売上が500万円で客数が1,000人なら、客単価は500万円÷1,000円で5,000円になります。

1回の食事でだいたい1人5,000円くらい使ってくれるということです。

計算自体は非常に簡単ですね。

ちなみに業種ごとの客単価の目安は以下です。

  • ファーストフード652円
  • ファミリーレストラ ン1,058円
  • パブ/居酒屋2,283円
  • ディナーレストラン3,201円
  • 喫茶413円
社団法人日本フードサービス協会

やはり長居するお店の客単価は高くなりますね。(喫茶は例外です。。喫茶店やカフェは客単価が低いのに回転数が悪いので非常に難易度が高いです。)

客単価が低いお店ほど客数(席数×回転数×客席稼働率)が重要になってきます。

客単価を分析するメリット

客単価を分析するメリットとしては、以下のことが挙げられます。

商品ごとの売れ行きを把握して、対策が取れる

一定の期間(日、月、年、曜日、時間帯など)の客単価を分析することで、どの期間にどれくらいの商品が売れているかを把握することができます。

新米店長

この月は客単価が下がっているな。

逆にこの曜日は客単価が上がっているな。

などの客単価の変化がわかれば、どんな商品が売れているのか、どんな対策をすればいいのかが見えてきます。

例えば金曜日だけが他の曜日に比べて客単価が高いとします。

  • なにが売れているのか調べる。
  • ビールの出個数が多い。
  • 仕事終わりのサラリーマンが多い。
  • ・金曜日はビールに合う商品をオススメする。
  • ・関連商品の在庫、仕込みを多めに確保しておく。
  • ・サラリーマン向けのメニューを充実させる

とかの対策が取れるわけです。

コンセプトの再確認ができる

「大衆居酒屋で、気軽にいろんな料理を注文してほしい」と考えているお店と、「高級フレンチで、なるべく高い料理を注文してほしい」と考えているお店では打ち出すコンセプトが異なります。

大衆居酒屋の場合だと、「いろんな料理をたくさん注文してもらう」ことが重要になります。

たとえば店内にポップをたくさん貼ったり、フレンドリーな接客でどんどんおかわりをもらう。といったことで客単価を上げる対策が取れます。

外的要因で客数を伸ばすのが難しくなっている

人口減少や市場の成熟はもちろん、コロナのダメージが未だあるのでなかなか客数を増やしにくい状況が続いています。

コロナ禍の2年間で、外食産業は約9兆3千億円の市場を失ったというデータもあります。 (引用元:食品新聞 2023/9/19 21年の外食産業市場規模推計6・9%減。コロナで9兆円超消失)

特に居酒屋、バーなどはまだまだ回復が遅れていますし、このまま客足が戻らないかも知れません。

客数を伸ばす努力はもちろん必要ですが、外的要因でどうしようもない部分も出てくると思います。

そのため、客単価を上げて客数減をカバーするのが重要になってきます。

補足

マーケティング用語で、「1:5の法則」というものがあります。

新規のお客さんを獲得するには、既存のお客さんを維持するより5倍のコストがかかるという法則です。

新規のお客さんを増やすは、かなりのコストと労力がかかるってことですね。。

飲食店の客単価を上げる方法

具体的な客単価を上げる方法は以下です。

オススメする

一口にオススメと言ってもたくさんあります。

今回は僕が実際にやっているオススメを紹介します。

お客さんにとってお得なものをオススメ

高い商品をオススメするよりも、お客さんにとってお得なものをオススメするのがポイントです。

アルバイト

ビールなら中ジョッキより大ジョッキの方が、値段少し高いですが容量1.5倍なのでお得ですよ!

みたいな感じで、値段は少し上がるがコスパは良いことを伝えるのです。

セット売りなんかも有効です。

アルバイト

ビールだけより、こちらの「ビールと3種盛り」セットの方がお得ですよ!

セットにした場合、単品で頼むよりどれくらい安くなるかを事前にみんなで共有しておけば、お客さんとの会話もスムーズに行きます。

私のオススメを全員に決めさせる

アルバイト

私のオススメはきゅうりの浅漬けです!
さっぱりしたもの食べたくないですか?

全員がオススメするとうざいので、新規案内した人が伝えるだけとかでも効果的です。

お客さんとのコミュニケーションも生まれるし、意外と注文してくれます。

特にオススメしたいものがない人は、期限切れ間近の商品を勧めるのもありです。

ロス軽減にもつながるし一石二鳥です。

関連商品オススメ

アマゾンで買い物すると、「関連商品はコチラです。」って広告めっちゃ出て来ますよね。

ついつい見て買ってしまうのは僕だけじゃないはず。

アルバイト

きゅうりの浅漬けにはこちらの日本酒めっちゃ合いますよ!

「この商品にはこれが合う!」「これ買ったならこれも好きなはず!」みたいな感じでオススメすると、意外と買ってくれます。

ポップやメニューでオススメ

オススメしたい商品のポップを店内にちりばめてアピールします。

店内の雰囲気も変わるし、オリジナリティーを出すのにも効果的です。

ただポップの種類が多すぎるとどれを推したいのかわからないので、3つくらいに絞ると効果的です。

デカデカとオススメしたい商品のポップを店頭に置くのもありでしょう。

メニューに関してもオススメしたい商品のメニューを作ってアピールします。

ポイントとしては、ワクワクするようなもの、目を引くものを作ることです。

味気のない文章だけのポップじゃ誰も見てくれません。

絵心がある人に頼んでも良いし、パソコンのアプリを使うのもありです。

ちなみに僕はCanvaというアプリをよく使いますが、使い勝手が良く無料でも使用できます。

ドリンクを売りまくる

アルバイト

ドリンク少なくなってきましたね。
おかわりどうですか?

ドリンクはビールなど一部の酒を除いて、基本的に原価がめっちゃ安いのです。

ものによっては原価20円とかもあります。

なので売れば売るほど利益が出やすいのです。

ドリンクはどんどんおかわりを聞いちゃいましょう!

デザートを売る

デザートは別腹です。

おなかいっぱいでもデザートだけは食べれちゃいますよね。

たくさん食べたお客さんに食事をさらにオススメしてもなかなかオーダーしてもらえませんが、デザートであればオーダーもしやすくなります。

デザートを充実させるだけで客単価アップが望めます。

値上げをする

単純に商品単価を上げれば客単価も上がります。

ただしきちんとお客さんが納得する理由がないと、客数の低下につながり結果として売上が下がることもあります。

  • 品質にこだわり材料費が上がった
  • 包装やパッケージを質の良いものに刷新した
  • 新たなサービスを始めたのでその分費用がかかる

とかだとお客さんも納得してくれやすいです。

何かしら付加価値をつけることで、マイナスなイメージを取っ払うことが重要です。

注意点

ステルス値上げというものがあります。

お客さんに告知をしないでしれっと値段を上げるやつです。

値段そのままで容量を減らすものも含まれます。

これは既存のお客さんの信用を損なうのでおすすめしません。

事前に告知をして、正々堂々値上げをすればお客さんの理解も得られやすいです。

今回のまとめ

すぐできる施策として、オススメが最強ですね。

実践すればわりとすぐに効果があると思います。

お客さんとの会話も増えてリピーターになりやすというメリットもあります。

しかしやりすぎるとうざいので節度をわきまえてオススメしてくださいね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

今回のまとめ

  • 客単価=売上÷客数

  • 客単価を分析するメリット
    • 商品ごとの売れ行きを把握して、対策が取れる
    • コンセプトの再確認ができる
    • 外的要因で客数を伸ばすのが難しくなっている
  • 飲食店の客単価を上げる方法
    • お客さんにとってお得なものをオススメする
    • セット売りをする
    • 私のオススメを全員に決めさせる
    • 関連商品をオススメする
    • ポップやメニューでオススメする
    • ドリンクを売りまくる
    • デザートを売る
    • 値上げをする

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